お腹や太もも、二の腕にたっぷりついた脂肪たち。 この脂肪を減らすために世の中には多くのダイエット法が乱立しています。 ほんとうに色々な方法が提唱されていますが、原理的に次の2つの方法しかありません。
- 外科的に脂肪を削除する
- 生理的に脂肪を消費して減らす
この記事ではもう少し具体的にこの2つの内容を説明していきます。この内容をきちんと理解すれば、あなたがやろうとしているダイエット方法が効果的かどうかを判断する一つの手がかりなります。
外科的に脂肪を削除する
まずは外科的に脂肪を何とかする方法について。
現在では、脂肪細胞を手術によって体から切り取る方法(脂肪吸引)と超音波などで破壊する方法の2つがあります。
どちらも即効性や部分痩せの効果は確実にありますが、デメリットもあります。
脂肪吸引/切除
脂肪をメスなどを使って物理的に切って取り出したり、カテーテルで吸い出したりする方法です。
- 即効性がある
- 狙った部分の脂肪を減らることができる
- 全身的に補足することはできない
- 手術跡が残る(カテーテル吸引であっても残ります)
- 出血や神経・皮膚・臓器が傷つくことがある
- 感染症の可能性がある
- 微小な脂肪の塊が血栓となり血管を詰まらせる
- 麻酔や止血剤による副作用(心停止や意識障害など)
- 吸引後の肌が凸凹する、形が綺麗でないなど
- 太る原因(生活習慣)は変わらないので、他の箇所に脂肪がたまる可能性がある。
- 脂肪細胞は増えることがわかっているので吸引した箇所に再び脂肪が付く可能性もゼロではない
キャビテーションで破壊
超音波を使って脂肪を破壊する方法で、キャビテーションと呼ばれることが多いです。破壊された脂肪は血液やリンパに流されて代謝されるとされています。
単純に破壊しただけでは中身に蓄えられた脂肪がなくなるわけでありません。それらをきちんと消費しないと、破壊されて飛び出した脂肪が再び脂肪細胞に吸収され効果がでにくいといわれています。
- 部分痩せができる
- 即効性がある
- メスを使わず、安全性も高い
- 脂肪吸引ほどの即効性はない
- 破壊した脂肪を消費するために運動などをした方が良い
- 破壊した場所に再び脂肪がつく可能性はゼロではない
- 太る生活習慣が変わらなければ他の箇所に脂肪がたまる可能性がある。
楽やせ研究所ではオススメはしない
このような外科的手法は基本的に即効性があり楽に体型を変えることができる方法です。「楽やせ」という意味では魅力的な方法ではありますが、私はオススメはしません。
なぜなら、これらの方法は「なぜ太ったのか?」という根本原因を改善しないからです。太る生活習慣を変えなければ、しばらくすると再び同じように太ることになります。また、キレイな体のラインを目指すなら運動をしっかりしたいです。
そういう意味で、あくまで対処療法だと考えるべきでしょう。
生活習慣の改善とセットで行う、または体脂肪が50%以上になる病的な肥満や、どうしても落ちない頑固な部分に限ってやる、という考えがよいと考えています。特に脂肪吸引はデメリットのほうが大きいので、やるならキャビテーションの方がよいでしょう。
生理的に脂肪を消費して減らす
吸収したエネルギー < 消費したエネルギー=体重減少
という生理学にもとづいて体脂肪を落としてく方法です。いわゆる普通のダイエットですね。
面白みはないですが、正しく取り組めば間違いなく効果がで、健康にも問題を起こすことはありません。
この方法では次の2つの戦略が考えられます。
- 消費エネルギーを増やす(筋肉をつける・運動するなど)
- 吸収されるエネルギーを減らす(食事制限、特定の栄養素の吸収を阻害するものを飲むなど)
そして、残念ながら多くのダイエット方法はどちか1つに偏っている場合が多いです。なぜ偏っていると残念なのかというと
- 筋肉や運動によるエネルギー消費は意外と少ない
→運動しても思ったほど痩せない - 食事制限だけでは脂肪だけでなく筋肉も減ってしまう
→基礎代謝が下がる、体力が落ちる、ガリガリにはなるが引き締まった体にはならない、リバウンドしやすい
という現実があるからです。
体はエネルギーが外部から入ってこなくなると自分自身の体を分解してエネルギーを得ようとしますが、これには脂肪だけでなく筋肉も使われます。
よく脂肪はエネルギーの貯蔵庫だといいますが、実は筋肉もエネルギー貯蔵庫としての役割を兼ねているのですね。よく、無理な食事制限をすると筋肉まで落ちると言われているのはこういう理由からです。
ですので、ダイエットでは脂肪と同時に筋肉も減るということを常に忘れないようにすることが大切です。
単にガリガリになりたいなら食事制限だけでよいですが、普通は健康的な引き締まったからだになりたいですよね?
そうなるためには残念(?)ですが運動と食事管理を同時に行う必要があります。そして、結局この2つをコツコツ行うことが一番の近道でもあります。
ダイエットで一発逆転を狙ってはだめです。たとえ逆転できてもすぐに逆転されますからね。
何かのダイエット法に取り組む場合、上記2つを満たすかどうかチェックしてみてください。この2つを満たしている中で、自分になった無理なく効率よい方法を見つけていきましょう。
そのヒントをこのブログでお伝えしていければと考えています。
- 外科的に脂肪を除去する方法は対処療法だということを忘れない
- 外科的な方法の場合も生活習慣を変えることは必須
- 運動と食事管理の双方を行うことが結局は近道
- ダイエットで一発逆転は狙わない!
最近は技術の進歩で「早く手軽に」を求める風潮が強いですが、体はそうはいきません。「早く手軽に」にこだわると体のどこかにしわ寄せがくるということをしっかり理解してください。
ダイエットは「自分の体の変化をじっくり楽しむ」という心構えで取り組むことがオススメです。
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