加齢とともに筋肉は落ちていきます。特に40代に入ると減るスピードが速くなることが、いくつかの研究から分かっています。ですので私は「40代以降は筋トレが必須ですよ!」とよく言っています。
とはいえ、「40代、50代で筋トレをして本当に効果があるのか」「もう手遅れなんじゃないのか?」と不安に思う方もいらっしゃると思います。
それで、今回は筋力強化の適齢期と高齢のトレーニングについて考えてみましょう。
筋トレは25〜30歳が最適
まず筋肉が出せる力、つまり筋力という面で考えるとピークとなる年代はは25〜30歳ぐらいだと言われています。
面白いのは昔と比べてピークの年代がだんだんと上がってきているといことです。栄養状態やサプリメント、トレーニング方法の発達などが影響をしているのでしょうね。
一方の筋肉を太くしたいという場合も、やはり25〜30歳前後がピークだと言われています。
これぐらいの時期に計画的に体づくりをしていけば、高齢になってから頑張るより楽に筋肉をつけることができるといえるでしょう。また、この時期にしっかり筋肉を付けておけば、しばらくトレーニングをサボって筋肉が落ちてきてもマッスルメモリーという効果で、短期間で元に近い状態に筋肉が戻ります。
しかし、自分がこの年代以上だからと落胆はしないでください。
これはスポーツ選手やボディビルダーのように体をギリギリまで鍛えようという人達にとっては重要な話です。しかし私たち一般人はそこまでの筋肉は必要ないですから、この話に悲観的になる必要はありません。
育ち盛りの子供なら筋トレしたらモリモリ筋肉が付きそうです。確かにそうなのですが、ウェイトをつかった高重量の筋トレはオススメしません。骨格がしっかり完成しないうちに強い負荷をかけると筋肉と骨の付着部に大きな力がかかり、骨の変形の恐れがあるからです。
少なくとも身長の伸びが止まるまでは、自重による筋トレにしておいた方が安全です。
何歳になっても筋肉は太くなる!?
まず、知っておいて欲しいことは30歳を過ぎても筋肉はちゃんと太くなるということです。私のまわりでも40代や50代の方が普通に筋肉を増やすことができています。
さらに東大の石井先生らの研究グループでは104歳の人の筋肉が太くなったという例を確認しているそうですから、何歳でも太くなる可能性はあるといってよいと思います。
「若返る人」という本には「現代人の高齢者の多くは老化ではなく衰弱することで生活の質を落としている」と書いてありました。老化は避けることができませんが、適切に鍛える事によって衰弱することは防ぐことができます。
年齢を言い訳にしてはいけません!
ところで、筋肉には速筋と遅筋の2種類がありますが太くなるのは速筋の方です。遅筋は鍛えてもほとんど肥大しません。そして年をとるごとに顕著に減っていくのは速筋繊維の方です。
だから、歳をとると筋肉が落ちて細くなったように見えるわけですが、先ほど紹介した104歳の方の場合はその年齢で残っている速筋繊維が肥大して太くなったと考えられます。筋繊維が増えたわけではないので筋肉が成長したという感じではありませんね。残っているものを活性化して活用していると言う感じになります。
それが現実ですが、残っているものをしっかり活用して元気に生活できればそれに越したことはありませんよね。
40〜50代ならまだまだ速筋繊維はたくさん残っていますから、科学的・計画的にトレーニングを行えば必ず筋力アップは可能です。
筋トレは成長ホルモンや男性ホルモンの分泌も促すで元気に活動するには欠かせない運動です。
運動というとウォーキングなどの有酸素運動を選ぶ方が多いですが、高齢になればなるほど筋トレも重要になってきます。
ましてや、ダイエットをしたいなら高齢になればなるほど筋トレは必須だということを覚えておきましょう。
- 筋肉は何歳になっても発達する
- 25〜30歳あたりが筋肉を増やすには一番適している
104歳でも筋肉が太くなるという話は驚きですね。それだけ私たちの体には可能性があるということです。年齢を言い訳にせず筋トレをやりましょう!
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