筋トレをやっているのになかなか筋肉が増えない、という相談を受けることがたまにあるのですが、その場合、以下の筋肉の発達に必要な条件が揃っていないことがよくあります。
- 十分なエネルギーと材料(つまり摂取カロリー)
- 筋肉への十分な刺激(筋トレや運動)
- 男性ホルモンやインスリンなどのホルモン
- 睡眠
数ヶ月間、筋トレをやっていて成果がでない方は、この4つをチェックすることをオススメします。
この記事では、これらの4つの条件を深掘りしていきたいと思います。
材料がないとどうにもならない
まずは材料とエネルギー不足から見ていきましょう。
筋肉が増えるということは、物理的に筋繊維(細胞)を増やす必要があります。料理は材料がないと作れないのと同じで、筋肉を作るにも使う材料(主にアミノ酸)がないと増やせません。また、料理で火をつかうように筋肉合成にもエネルギーが必要です。
タンパク質が極端に少ない食事(スナック菓子やうどんなどの一品物)だと、筋トレをどんなに頑張っても材料(アミノ酸)がないので、なかなか筋肉は増えません。
言われると当たり前だと思うかもしれませんが、結構見落とされがちなポイントです。あなたも「筋トレさえすれば筋肉がつく」と思い込んで食事には無頓着になっていませんか?私は結構そういう方に遭遇します。
もし食事に関する認識が誤っていたらここで改めてください。筋肉を増やしたいなら、十分なタンパク質と炭水化物が必要です。
また、ダイエット中は食事量が減るので、材料もエネルギーもどちらも体は不足気味になります。なので、筋肉を増やすどころではなく、逆に筋肉を分解してエネルギーとして使おうとします。
これがダイエット中に筋肉を増やすことが難しい&ダイエットすると筋肉が減ると言われる最大の理由です。
筋肉は必要以上に発達しない
次は筋肉への刺激ですね。
突然ですが、あなたは片付けが得意ですか?
私は捨てるときに結構勇気がいる方なのですが、体は断捨離の達人です。使わないもの(機能)を後生大事に取っておくことはなく、積極的に減らしていこうとします。
特にわかりやすいのが筋肉で、使わなくなると筋肉量は減っていきますよね。一方で、使うなら断捨離せずもっと補強しようと筋肉を増やします。
つまり、筋肉を増やすには「筋肉を減らしちゃダメだ、もっと増やさなくちゃ!」と体に思わせる必要があり、それが刺激が筋トレや運動になります。この刺激がないと、せっかく材料を摂ってもそれは筋肉の材料ではなくエネルギーとして消費・備蓄される、つまり太ってしまいます。
では、どれぐらいの刺激が必要なのでしょうか?
見出しでも書いたように、筋肉は必要最低限しか発達しようとしません。ですので筋トレの負荷がいつも同じだと、「それ以上筋肉を増やす必要はない」と体は判断します。
あなたは毎回、一定の回数を一定の重さでずっと繰り返していませんか?
現状維持ならそれでよいかもしれまえんが、筋肉を増やしたいなら少しだけ限界を超えるような刺激が必要です。
それは重量でも回数でもどちらでもよいです。変化をつけて限界まで追い込み、体に「もうちょっと筋肉を増やさないとまずい」と思わせることが大切です。
結果が出ない人はこのあたりを意識してトレーニング内容を見直してみてください。
ホルモンが体型を決める!?
材料と刺激があれば筋肉がモリモリ増えてくれそうに思いますが、まだ必要なものがあります。
それがホルモンです。
少し話が逸れますが、ONE PIECEという漫画でホルモンを自在に調整できるホルホルの実の能力者というのが出てきます。この能力を使うと相手の性別を変えたり、体を大きくしたり、免疫力アップや一時的に元気にしたりと体や体調を自在にコントロールすることができます。
まぁ、性別のコントロールについてはホルモンより染色体の問題なので無理がある設定ですがが、体を大きくするとか一時的に元気にするといった点については、実際にホルモンが大きな影響を及ぼします。
ホルモンについては、東京女子医科大学さんの説明がイメージが掴みやすいかと思うので引用させてもらいます。
ホルモンは体の健康維持のためいろいろな機能を調節していますが、主には個体の生命と活動性の維持、成長と成熟および生殖機能を担うことです。
内分泌の不思議 ホルモンは生命のメッセンジャー|東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科
現在、体の中には100種類以上のホルモンがみつかっていますが、これからもまだ増えると思われます。
数あるホルモンの中でも、筋肉を増やすのに中心的な役割を担うのがテストステロン(男性ホルモンの一種)です。これが少ないと材料や刺激が足りていても筋肉があまり発達していきません。
そして、女性のテストステロンの分泌量は男性の5〜10%です。これが女性が筋肉が付きにくい理由です。男性とは桁違いに分泌量が少ないのです。
女性が筋トレで男性のようにムキムキになることは普通ではほぼ不可能なので、細い体を目指す女性も遠慮なく筋トレをやっていただきたいです。
男性もテストステロンの分泌量や加齢による減少量は個人差が大きく、筋肉の付きやすい人とそうでない人の違いでもあります。
食事とトレーニングを適切にやっていてもそれでも筋肉がなかなか増えない場合は、テストステロンの分泌量を一度チェックしてもらった方が良いかもしれません。病的でなければ努力である程度カバーはできます。
インスリンというと、最近は肥満ホルモンという医師もいて悪者扱いされることが多いのですが、実は筋肉の発達にとても重要です。
以前、私のクライアントで食事とトレーニングは文句なしのはずなのになかなか筋肉が増えない方がいました。ある日、どうにも体調がおかしいと病院にいったら実は1型糖尿病でインスリンの分泌がほとんどないことが判明し、インスリン注射をすることに。そうすると、数ヶ月でどんどん筋肉が増えていき私もその方も驚きました。
インスリンは良くも悪くも体を大きくする作用があります。それが脂肪細胞に働けば肥満になりますし、筋肉に働けば筋肉発達になります。
インスリンを敵視せず、上図に付き合いたいですね。
睡眠は大事です!
最後は睡眠です。ちょっと今までと毛色が違うと思うかもしれませんが、筋肉が発達するには体調が良好でなければなりません。
十分な睡眠は体調を整えるのにとても大切です。
睡眠不足だと、自律神経のバランスがくずれホルモンの分泌に悪影響を及ぼします。また疲労回復も進みません。
これらが筋肉の発達に悪影響をおよぼします。
また、疲労回復が進まないのに「結果が出ない!」と闇雲にトレーニング量を増やすとどこかでケガをすることになります。
ついつい軽視しがちですが、十分な睡眠は体づくりの基本だということは頭にしっかり叩き込んでおきましょう。
結局、体づくりの秘訣は…
いかがだったでしょうか?結局のところ体づくりの基本は
よく食べて、よく動き、よく眠る
ということがわかったと思います。
ホルモンの分泌に関しては遺伝的な差も特に男女差は無視できません。しかし男性なら病的でない限りは努力である程度カバーできるのでできるだけ年齢が若いうちから筋トレ週間をスタートさせることをオススメします。
では、この4つのポイントを押さえて、理想の体づくりを頑張ってください!
最小限の努力で筋肉を増やすために、次の4つのポイントをきっちり押さえてトレーニングしよう!
- 十分なエネルギーと材料(つまり摂取カロリー)
- 筋肉への十分な刺激(筋トレや運動)
- 男性ホルモンやインスリンなどのホルモン
- 睡眠
コメント
この記事へのコメントはありません。