ダイエットと言えば運動しましょう!というのは良くあるアドバイスです。
確かに運動は消費カロリーを増やす効果があるので、その面だけ見るとダイエットには効果的ですね。実際に毎日ジョギングをするようになって体重がドンドン減っていったという友人もいます。
しかし、一方で運動しているはずなのあまり痩せない人もいます。
例えば僕はトライアスロンをやっていますが、トライアスロン仲間で太り気味な人は結構いま(苦笑)
しかもその人達は練習をサボっているわけではなく、他の人と変わらぬレベルの練習をしています。不思議ですよね。
これは極端な例かもしれませんが、トライアスロンのような過酷なスポーツに取り組んでいても、太っている人は太っているという現実は受け入れなければなりません。そして、その理由はやはり食生活にあります。
アスリートは糖質を過剰摂取気味
トライアスロンのような持久系のスポーツでは、糖質を最重要の栄養素だと考えている人が多いです。直接エネルギー源になりますし、糖質を摂取すると元気になるという体験もあってそうなっていくのでしょう。
しかし、実はそれが大きな落とし穴で、多くのアスリートは糖質を過剰摂取している可能性があります。運動に見合う分だけ摂っていれば問題無いのですが過剰になるといくら運動しても痩せないだけでなく、逆に体調不良や競技レベル低下の大きな原因になってしまいます。
詳しい理由はこれから書きますが、ハードに運動するアスリートでさえ糖質を過剰摂取気味になるのですから、「ダイエットのために運動を始めました!」という運動初心者の人は食事にかなり気を遣わないと間違いなく糖質過剰摂取になります。このことを理解してないとせっかくの運動がまるで無駄になってしまいます。
糖質を過剰摂取すると運動しても脂肪が使えない
雑誌やTVなどでは
「有酸素運動で脂肪を燃やしましょう!」
とよく言いますが、生理学的には炭水化物(糖質)なしでは脂肪は燃えません。だから運動をするためにはある程度の糖質が必要です。
しかし、だからといって糖質を摂り過ぎるとまったくの逆効果になってしまいます。
まず、糖質をたくさん摂ると血糖値が一気に上昇しインスリンが大量に分泌されます。インスリンは血糖値が上がりすぎないように血液内の糖質を細胞に取り込むことを促すホルモンです。
この状態では血糖を処理することが何よりも優先されるので、
- 筋肉は脂肪より糖質を優先的に使うようになる
- 筋肉で消費・貯蔵(筋肉は糖をグリコーゲンに変えて蓄えることができます)できない分は脂肪に変換して脂肪細胞にため込むようになる
という状態になります。
例えば運動直前に甘い飲み物や補給食、パンなどを食べると、インスリンが大量に分泌されてしまうので上のような状態、つまり脂肪ではなく糖を優先的に使う状態になります。
また、日常的に糖質が過剰な食生活をしていると常にインスリンレベルが高い状態になります。これも同じく脂肪の燃焼を抑制し糖質に頼った体になります。
この状態でいくら有酸素運動を頑張っても使うエネルギー源は糖質が主となってしまい、肝心の脂肪がなかなか落ちません。
さらに、運動後はインスリンの働きと運動での消費のダブルパンチで血糖値が下がり、強い空腹感をもちます。
そこに運動後の開放された気持ちも合わさってたくさん食べてしまうわけです。そして、そのときの食べ物はたいていは糖質(炭水化物)を多く含む食品・・・
これでは運動しても運動しても一向に脂肪を使う体になっていきませんよね。怖い話です。
このように、運動で痩せたい場合は食事の質も考慮することが大切です。特に糖質の量をしっかりコントロールすることが重要で、逆に食事の量自体はそれほど気にする必要はないでしょう。
また、有酸素運動は空腹状態でおこなう方がより脂肪を使えるといえます。空腹でのトレーニングで筋肉の分解が気になる人は運動前にBCAAを飲んでおくとよいと思います。
なにはともあれ、運動してもなかなか痩せずに悩んでいる人は、食事を見直すことも考えてください!
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