先日テレビを見ていると70代の男性がスクワットで150kgのバーベルを挙げていました。もちろん筋肉ムキムキです。鍛え続ければ70代でも筋肉は維持できるという素晴らしい証拠ですね。これこそ生涯現役の体だなと思いました。
そんな僕が考える生涯現役で大切なことは次の3つです。
有酸素運動だけでは足りない理由
健康のための運動というと、ウォーキングをはじめとする有酸素運動が一番メジャーです。これはこれで心肺機能を鍛えてくれるよい運動であり、年齢を重ねれば重ねるほど大切になってきます。しかし、それだけでは「穏やかな老化」というパズルのピースは全て埋まらないのです。
その欠けているピースが筋トレです。
一般的に40才を過ぎたころから毎年0.3〜0.5%骨量が減り、筋肉も同様に減っていきます。骨組みとそれを支える筋肉が弱くなるのですから、結果として関節も弱くなっていきます。
ところが、2日おきに高重量の筋トレを行うと骨量の減少が止まり、筋肉の減少もほぼ相殺されることがある研究で確認されています。そしてその結果として関節の状態も良好に保つことができ、痛みに悩まされにくくなるのです!
そして、有酸素運動レベルの負荷では高重量の筋トレほど筋肉にも骨にも刺激が入りません。もちろん運動ゼロよりはずっとましですが、衰える速度は筋トレをしないときよりも早くなってしまいます。
神経を鍛える!?筋トレが効くのは筋肉だけではない。
先ほど書いた効果だけでも筋トレのメリットは素晴らしいのですが、実は有酸素運動と比べてもう一つ大きなメリットがあります。
それは神経を鍛えるということです。
「え?」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。そもそも神経が衰えると考える人は少ないかもしれませんが、歳をとるとつまづきやすくなったりイメージ通りに体が動かないと感じることが多くなります。これは筋力だけでなく筋肉をコントロールする神経の衰えも大きな原因です。脳からの指令が上手く筋肉に伝わらないからスムーズに動けないのです。
筋トレでは大きな力を出すためにたくさん筋肉(筋繊維)を使います。このとき、たくさんの筋肉に指令を送るために神経も強く興奮する必要があり活性化されます。それをくり返すことで神経と筋肉の連携がよくなりイメージ通りに動けるようになるのです。
例えばフィギュアスケートのような全身の筋肉の連携が重要なスポーツは筋トレを導入することで体の動きの連携がよくなり競技のレベルが上がったと言われています。他にも長距離ランナーを対象とした研究で高負荷のウェイトトレーニングをすることで動員できる筋繊維の数が増えパフォーマンスが上がったという結果もあります。
このように、高強度の筋トレ(ウェイトトレーニング)は神経系を鍛える作用もあるのです。
ちなみに有酸素運動や自重で行うような低負荷の筋トレでは刺激が小さすぎるのでここまでの効果は期待できません。高負荷で筋肉が全ての力をふりしぼるというのがミソです。
生涯現役の体のための理想の運動プランは?
今までの話をまとめると、理想は有酸素運動と高負荷の筋トレをどちらもやることです。
筋肉の回復に時間がかかることを考えると、
週4日有酸素、週2日筋トレ
が最高です。
「そんなのムリ」という声があちこちから聞こえてきそうですね(笑)
大変そうに思うかもしれませんが、1日30分〜1時間ぐらい頑張るだけですよ。この少しの面倒を惜しむと、数十年後にはもっと面倒なことがあなたの体に起こります。その時に後悔しても手遅れ。
いきなりこの理想通りやれとはいいませんから、まずは出来ることからで良いので今すぐ運動を始めましょう!
そして定年後はこのメニューをこなしてください(笑)
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