水太りという言葉をたまに聞くことがあります。
しかし、水のカロリーは0ですから、カロリー理論では太る事はあり得ません。本当に水太りというのはあるのでしょうか?
水太りの正体は?
先ほども書きましたが水は0カロリーです。ですから水そのものが脂肪に変わって太ってしまうということは絶対にありません。
しかし、ある条件が整うと体の細胞と細胞の間に水分がたまるようになるので、それが結果的に太く見えると言うことはありえます。
ですから「水太り」ではなく「水むくみ」という言葉が適切でしょう。
水太りの原因その1
先ほど、ある条件で水を飲むと細胞間に水をためてしまうと書きましたが、その条件とは塩分です。
人の体は浸透圧という仕組みで体内の塩分濃度を一定に保つように常に調整しています。
体内のナトリウムの濃度が上がるとそれを下げるために細胞内から水がしみだしてきて薄めようとします。しかし、それでも足らない場合は飲んだ水をつかって薄めようとするのでドンドンと体内に水がたまるようになってしまうのです。
そうすると、水太りの出来上がりです。
よく、宴会の翌日に顔や腕がパンパンだったということがありますが、それは塩分が多めのご馳走を沢山食べて塩分濃度が高まっているところに、お酒などの水分を沢山飲んだことによっておこるむくみです。
水太り・むくみで太っていると感じる場合は、まずは塩分過多でないかどうか気にしてみて下さい。
水太りの原因その2
水太りといってよいか分かりませんが、むくみという点で考えるともう一つ原因があります。
それは体液の循環が悪いことによるむくみです。特に長時間立ったり座ったりというライフスタイルだと、下半身の体液の流れが滞ってむくみがちになります。
これの解消は基本的には動くことです。歩いたり走ったりしてとにかく下半身の筋肉(特にふくらはぎ)をよく使いましょう。そうするとミルキングアクションといって筋肉が収縮するときにポンプのように体液を流してくれるので循環が回復します。
また、寝る前に脚を高めに上げて寝るなども一定の効果はあると思います。
それでもやっぱり水で太るという人は・・・
こういう説明をしてもまだ「水を飲んでも太る」と主張する人がいるかもしれませんが、その人はひょっとすると大きな勘違いをしているかもしれません。
昔、「水しか飲んでないのに太った」と主張する方がいらっしゃいました。そこで話を詳しく聞いてみると、ジュースでは太ると思い、代わりにスポーツドリンクを飲んでいたということがありました。
思わず、
「おいおい、そりゃあかんやろ!」
と突っ込みたくなりましたが、味が薄いし透明だからスポーツドリンクも水も同じようなものだろうと考えていたようです。くわしい知識がなければそうなってしまうのかもしれませんね。
市販のスポーツドリンクは水ではありません。味をつけるために糖質が含まれています。
例えばアクエリアスは100ml当たり19kcalですから、500mlのペットボトル一本で95kcalあります。含まれる糖質も果糖ブドウ糖液糖なので血糖値を上げて太りやすいものです。
太りやすいジュースの代表としてよく取り上げられるコーラは500mlで225kcalなので、アクエリアスはその半分弱のカロリーになります。そういう意味ではコーラよりはましですが、沢山飲めば太る元になることは変わりありません。スポーツドリンクもジュースだと考えていください。
こういう勘違いもあるので、もし水でも太ると思うなら本当に飲んでいるものがカロリーゼロの液体か確認してみて下さい。それと、普段の食べる量が多ければ太るのは当たり前ですから、それと水の影響を一緒にしないこともお忘れなく。
太っているのを水のせいにしてはいけません。
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