前回はダイエット前の食生活に戻ればリバウンドするのは当然といことを書きました。
とはえい、リバウンドのメカニズムをしっかり理解してダイエットを行い、食生活を徐々にもとに戻して行けば、リバウンドせずにうまく体重と食生活をコントロールすることは可能だと考えています。
ということで、今回はリバウンドのメカニズムについてお話ししましょう。
ホメオスタシスとは?
リバウンドの説明として色々調べるとよくホメオスタシスという言葉が出てきます。例えば体温は気温に関係なく36℃付近に保たれてますよね。このように体の状態を一定に保とうする働きのことをホメオスタシスと呼びます。
ホメオスタシスの働きが弱いと、環境が変わったり、ストレスが加わったときにすぐに体調を崩すことになります。体にとってはとても大切な機能です。
これがダイエットとどういう関係があるのかですが、実は体重も一定に保とうする働きがあります。やせたい人は「え〜!?」と思うかもしれませんがよく考えてみてください。
例えば金曜の夜は飲み会で沢山食べた、月曜は仕事が忙しくてお昼を食べられなかった、土曜日はハイキングに出かけてたくさん歩いた、など日々の生活で食事の量や運動量は一定ではありません。でも、体重は大体同じレベルに維持されますよね。これもホメオスタシスが働いているおかげです。
大切なポイントは、ホメオスタシスの調整範囲内では体重は比較的簡単に変わるということです。その範囲は、きちんとしたエビデンスはないのですが体重の5%ぐらいだと言われています。
ダイエットとホメオスタシスの関係
では、ダイエットをした場合に、このホメオスタシスがどのように働くかをもう少し詳しく見てみましょう。
ダイエットするということは基本的には食事量が減ります。そしてやせてきてホメオスタシスの下限にまで達すると、「このままだとヤバイ」と判断します。つまり「飢餓の危険がある!緊急事態だからなんらかの対策をしなければ!」となるわけです。
そうなると
- 食べ物から得られるエネルギーの吸収率を上げる
- 体の代謝を下げる
という2つの働きが起こります。
一言でいうと「やせにくくなる」ということです。ダイエットに停滞期があるとよく言われますが、それはホメオスタシスがはたらく事で説明ができます。
これも科学的な根拠はないのですが、1ヶ月で元の体重の5%ぐらい落とすペースで減量(60kgの人なら月に3kgのペース)すると停滞期になると言われています。
ホメオスタシス理論の矛盾
停滞期というのは体が飢餓状態に対抗しようと頑張っている状態です。この状態で体重が落ちなくなり、ダイエットを中止してしまうと・・・
ここからがリバウンドの始まりになります。「もうダイエットは止めた!」と食事量を以前と同じに戻してしまうと、体はそのことがわかりませんから
- できるだけたくさんの栄養分を吸収しようとする
- 代謝が落ちて消費エネルギーも少ない状態
がしばらく続きます。そうするとあっという間にカロリーオーバーになりますね。
しかし・・・、さきほどのホメオスタシスの理屈から考えると今度は太りすぎないように再びホメオスタシスが働いて体重の上昇をストップさせてくれるはずです。
ですが、現実にはそうならずにリバウンドで苦しむ人がたくさんいます。おかしいですよね。
実は、ダイエット中の体にはホメオスタシスとは別の変化が起こっており、その影響がリバウンド後の体重増加の原因になっています。
キーワードはやっぱり(?)ホルモンです。詳しくは次回に!
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