理系ダイエット〜理屈と計算で合理的にダイエット!でも一番大事なことは気合いです(笑)

前回の話でレプチンというホルモンがリバウンドに重要な影響を及ぼすという話を書きました。今回はセットポイント理論というものを使ってもう少し詳しく解説してみたいと思います。

これは四国学院大学の漆原光徳 教授が提唱されている理論です。正しさが科学的に証明されたわけでは無いですが、リバウンドになる理由をホルモンの面からうまく説明できていると思うのでご紹介しますね。

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レプチンのセットポイント

この理論の名前にもなっているセットポイントですがその定義は次の様になります。

全ての脂肪細胞に脂肪が吸収された時点で分泌されるレプチンの量。
人はセットポイントまでレプチンが分泌されて初めて本当の満腹感を得ることができる。

脂肪細胞が満杯になった時のシグナルというように理解していただければよいと思います。人の満腹感をコントロールする要素の一つになります。

ダイエット開始後の体の状態の変化

まず、ダイエット前の体重、食事量、脂肪細胞が吸収する脂肪の量(脂肪吸収量)、レプチンのセットポイント量が下の表のようであったとします。数字はわかりやすく100に揃えています。

ダイエット前
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
100 100 100 100

ダイエットをするために食事量を100→90に減らすと、脂肪の量も相対的に減ります。そうすると吸収できる脂肪が減る、つまり脂肪吸収量も減少します。これも簡単にするために100→90になるとしましょう。まとめると体の状態は下の表のようになります。

ダイエットスタート時
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
100 90 90 100

この時点で脂肪細胞は本来100吸収できる能力があるうちの90までしか脂肪を吸収できていません。吸収量とレプチンの量は比例関係にあるのでこれも100→90になります。

ダイエット中
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
100 90 90 90

この時点でレプチンがセットポイントにまで達しないので、空腹感を感じるようになります。これが典型的なカロリー制限タイプのダイエット中の体の状態ですね。空腹と闘いましょう!

この状態で頑張っていると体重が落ちてきますが、そのうちにホメオスタシスが働く体重にまで減少していきます。一ヶ月で5%以上体重が落ちるとホメオスタシスが最大限に働くと言われているので、体重は95になったとしましょう。

ダイエット中(減量後)
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
95 90 90 90

ホメオスタシスが働くと今までは捨てていた余剰の脂肪分を捨てなくなり、体の代謝も低下します。したがって食事量は減らしたままでも脂肪細胞には脂肪が十分に供給される状態になります。これがいわゆる停滞期ですね。食べても脂肪が減っていきません。このとき脂肪吸収量は満杯の100となります。

停滞期
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
95 90 100 90

ここで、鋭い人は気づくはずです。

「レプチンのセットポイントも100になって空腹を感じなくなるのでは・・・」

実は、ここがダイエットを難しくするポイントの一つで、脂肪吸収量が100になってもすぐにレプチンは100になりません。ホメオスタシスが働く前の脂肪吸収量(90ですね)に対応した量(90)しか分泌されないのです。この状態が100にリセットされるのに2〜4週間かかると言われています。だから、停滞期に入っても空腹感は無くならないわけです。

これは考えてみれば当たり前で、ホメオスタシスが強く働いている時は、食料が足らない緊急事態。無理矢理やりくりして脂肪が減るのを防ごうとしている状態です。
体としては、この間に何とか食料を食べて脂肪の減少を食い止めたいわけです。ここで満腹感を感じて食べる量が減ったままでは困りますよね。人間は飢餓には非常に敏感にできていてそのシステムがここでも働いているということです。

さて、この状態を無事に乗り越えたら食事量90でセットポイントが100になるようにリセットされ、一段階体重が減少した状態で体が安定します。つまりダイエット成功ですね。あとは希望の体重になるまでこのサイクルの繰り返しです。頑張りましょう!

一方で、もしこの停滞期で諦めて食事を元に戻してしまうと・・・恐ろしいリバウンドの始まりです。

リバウンドしていく仕組み

残念ながらダイエットを諦めて食事量もとの100に戻したとします。そうするとレプチンの量はすぐに元に戻ります。食事量の増加には敏感に反応するようにできているようです。腹立たしいですね(苦笑)

ダイエット断念直後
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
95 100 100 100

このとき体全体では脂肪の吸収力が増えている状態ですから、食事量が10増えた分そのまま上乗せで脂肪細胞は吸収しようとします。

リバウンド前期スタート
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
95 100 110 100

つまり、食事量をもとに戻したつもりでも、体は省エネモードになっているので相対的にたくさん脂肪を吸収することになり、体重は前よりも増えます。これがリバウンドですね。

リバウンド前期終了
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
105 100 110 100

しばらくすると、ホメオスタシスの働きで今度は脂肪吸収量が食事量に釣り合った状態(100)に戻ります。これで一安心・・・ではありません。

レプチンは脂肪吸収量に比例することを思いだして下さい。レプチンは110の脂肪吸収量で100になっていたわけですから、脂肪吸収量が10減ったらやっぱりレプチンの量も10減ってしまうのです!つまり下の表のような状態になります。

リバウンド後期スタート
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
105 100 100 90

つまり、食事量を元に戻したはずなのに、それでは足りないと感じるようになるのです。レプチンを100にするために10余分に食べないと満足できない体になっているわけですね。

食べる量が増えたらどうなるかは・・・もうおわかりですよね。
最終的には下の表のような状態になります。

リバウンド後期終了
体重 食事量 脂肪吸収量 レプチン
セットポイント
110 110 100 100

結果としてダイエットを始めるよりも重くなりオマケに食べる量も増えるという悲しい状況になってしまうわけです。

脂肪吸収量とレプチンのセットポイントのズレがリバウンドを加速させるわけですね。

このことからもわかるようにダイエットでは停滞期がきたら、そこを頑張らないと絶対に失敗するわけです。このことを知っておけば、体重が減らなくなって辛くなったときにもモチベーションを保てると思います。

ちなみ、これは全て単純なカロリー制限でダイエットを行った場合の話です。

糖質制限によるダイエットでは空腹感をあまりガマンする必要はありません。その最大の理由は血糖値が安定するからですが、糖質の代わりに脂質を十分に摂ってもらうので、レプチンの分泌量がセットポイント近くに達している可能性も高いと考えられます。

そうするとレプチンのセットポイントのズレもそれほど大きくならないので、糖質制限によるダイエットはリバウンドしにくいと言えると考えています。

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