あなたはダイエットや何か新しいことに取り組むときに言い訳をさがして、なかなか始められないということはありませんか?
私はこういう行動をとることを「でもでも病」と呼んでいるのですが、これを乗り越えないとダイエットはなかなか成功しません。
今回は、「でもでも病」になる原因と対策をまとめてみました。
言い訳ばかりの自分から卒業しましょう!
「でもでも病」とは?
パーソナルトレーナーの仕事をしていると、知り合いや整体の患者さんからダイエットについて聞かれることがよくあります。
その場合、基本的には隠すことなくダイエットのポイントややり方を話しますが、例えは「白米などの精製された糖質は控えましょう」と言うと
「ご飯や麺類を食べないのはありえない、そういうのはムリ」
と決めつけてしまう人がよくいらっしゃいます。
「では、代わりに脂質をできるだけ減らしましょう」とか「野菜を食べる量をもっと増やしましょう」とか提案しても、これまた「でも…」からはじまり、できない理由を並べてきます。
私はこんな感じで「でもでも…」といってやる前からできない理由を探すことを「でもでも病」と呼んでいます。
「でもでも病」になると、ダイエットに(というかどんなことでも)成功することはまずありません。なぜなら、いつまでたっても行動できないからです。
あなたはどうですか?心当たりがあるのではないでしょうか?
と、偉そうに書いていますが、私もよく「でもでも病」が出てくることがあります。「でもでも病」は誰にでも起こることなので、自分に対して嫌悪感を抱く必要は全くありません。
とはいえ、放置していては何も進まないので何らかの対策は必要になってきます。その対策を考えていきましょう。
フリーランチはないことを理解する
「でもでも病」がでる心理の奥には
「現状は変えたくない、でも悩みだけは変えたい」
という甘〜い考えがあります。耳が痛いですね…
経済学などでは「フリーランチはない」という表現をよく使いますが、何かを変えるためには何かを犠牲にする必要があります。ノーリスク・ハイリターンはありません。
これをダイエットに当てはめると、肥満は病的なものを除けば、生活習慣が全てです。今までの食習慣と運動習慣で体型はほぼ決まります。
ですから体型を変えるには今までの食事と運動の習慣を変えなければなりません。何もせずに痩せるのは病気になったときだけです(これも実際には健康というリスクをとっています。)
何もせずに都合よく状況が変わることはありません。
何かを変えなければ現状は変わらないのです。
このことをしっかり頭に刻み込みましょう。美味しい話はありませんし、仮にあったとしても何か裏がありまよ。
長い時間軸で考える
そうはいっても、たまに宝くじに当たるようにラッキーな話を聞くと、どうしてもそれに期待したくなります。
ですが、そういうラッキーと出会う確率は極めて低いです。時間が永遠にあるなら待つのもよいかもしれませんが、そうではないですよね?
そういうときは、少し長い時間軸で考えてみましょう。
「10年後もこの状態だったらどうしよう」
と少し先の未来を想像すると、たいていの人は不安になると思います。その不安が私たちを動かす原動力になります。
不安の力は良くも悪くも強力です。どうせなら良いことに進む方向に使わないと損ですよね。
ただ、何も考えずに不安をかき立てるのはよくありません。
なので、10年後や5年後というように具体的な時間を意識します。具体的な時間を意識することで終わりが決まるので、そこから逆算して「いつまでにはこうなっていたい」というように計画を立てた見方ができるようになります。
計画や、やるべき事がイメージできると「何とかなるかも」という希望がでてきます。そうして不安と希望が合わさると変わろうという気持ちが強くなり「でもでも」の壁を突破しやすくなります。
なかなか行動できない人は、まずは「このままで数年経つとどうなるんだろう」と具体的に想像してみましょう。
ケニア出身の牧師、ジョン・ムビティ氏は著書「アフリカの宗教と哲学」で次のように述べています。
アフリカ人の伝統的な観念によれば、時間は長い「過去」と「現在」とをもつ二次元的な現象であり、事実上「未来」を持たない
これはアフリカ人の話ですが狩猟採集民は未来の感覚が少なく「いまここ」がメインだと考えられています。私たち現代人のように遠い未来のこと考えないようです。
実は現代人のかかえるストレスの大きな原因の一つは「未来のことに対する不安」だと言われており、未来の感覚がない狩猟採集民はストレスがとても少ない理由の一つとも考えられています。
このように未来に対する不安は大きなストレスになるので使い方を間違うと自分を追い込むことになる可能性もあります。それを避けるために逆算思考で不安点を解消することとセットで未来のことは考えるようにしましょうね。
今が本当に快適かを自問自答する
多くの人は、なるべく今の状況を維持したいと考えるのが普通です。良くも悪くも慣れているので現状維持が楽に感じるのですね。
その現状維持のブロックを壊すためには、今の状態が本当に楽なのか、快適なのかを自問自答してみましょう。
そして、現状のマイナスな面に注目します。このときばかりはネガティブになってよいです。マイナスな面をたくさん出すことで現状に対する居心地が悪くなり「現状を変えたい、変えなければならない」、という気持ちになりやすくなります。
ここでもネガティブな感情を上手に使っていることがわかると思います。
ネガティブな感情は誰にでも起こることなので、無理にポジティブになる必要はありません。
大事なことはその気持ちをどう使うかです。上手く使えば本当に強力な力となりますよ。ネガティブな気持ちを上手く利用してダイエットのモチベーションを高めましょう。
- 「でも…」という言葉を使い出したら上手くいかないサイン
- 何かを得るには何かを捨てる必要があることを理解する
- 具体的に何年後か設定して現状のままの未来を想像する。それがもし理想でないなら、どうやって変えてけば良いか逆算して考えよう。
- 今が本当に快適か、居心地がいいか自問自答し、現状のマイナス面にフォーカスする
「でもでも病」でなかなかダイエットを始められない時や挫折しそうになった時は、不安やネガティブな感情の力を利用しましょう。不安を味方につければ力になりますよ。
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