このブログでは何度も書いていますが、脂肪を早く落としたいなら炭水化物を減らすのがもっとも効果的です。
ところが、現代の生活はお米にパン、麺類、クッキーなど炭水化物が豊富な食べ物に溢れています。そして、どれも美味しい(苦笑)
それをいきなり減らせといわれてもなかなかキツイですよね。
血糖値が下がってきたときに甘いモノなど炭水化物を欲しくなるのは生理的な現象という側面もあるので、かなり強いモチベーションや強制力が必要な場合もあります。ここではそういうときに効く栄養素について考えてみたいと思います。
あるミネラルが鍵となる
お腹が空くのは血糖値が下がるからです。そして炭水化物を食べると、しばらくしてまた食べたくなるのは血糖値が不安定になるからです。
このように血糖値のバランスが大切になってくるわけですが、そのバランス調整には特定の栄養素が供給されることが大切です。それには何種類もあるのですが中でもクロムが最も影響が大きいと言われています。
クロムというのはミネラルの一つで、原子番号が24番の元素です。鉄のメッキに使われたり(クロムメッキといいますよね)、ステンレス鋼に使われたり(10.5%以上クロムが含まれている)と僕たちの生活には切っても切れない元素です。
体にとっても大切で、詳しくはここでは書きませんが糖代謝に三価クロムが重要な役割を担っており、不足すると糖尿病を発症するリスクが高まることが明らかになっており、人体の必須栄養素であることがわかっています。
そんな重要なミネラルであるクロムはレバーや豆、キノコ、海老などに多く含まれている他、なんと穀類にも豊富に含まれています。ただし、ここに大きな落とし穴があります。
現代人はクロム不足の可能性が高い理由
先ほど穀類、つまり米や小麦にも豊富に含まれていると書きました。それならご飯やパンをモリモリ食べていれば大丈夫!と思いたいところですが、クロムを豊富に含むのは未精製のものに限ります。
米は精米すると92%、小麦は精白すると98%のクロムを失ってしまいます。
つまり、生成すると豊富に含まれていたはずのクロムがほぼゼロになってしまうのです。
さらに悪いことに、精製された砂糖、つまり僕たちが普通に使っている砂糖にはクロムを体外排出を促進する働きがあります。
ですので、砂糖タップリのクッキーやパンなどを食べているとクロム不足になる可能性がとても高くなります。
そう考えると、炭水化物の摂取を減らしてかわりにおかず(レバーや海老、キノコなど)を増やした食事にするのは理に適っていますね。
クロムの食欲に体する効果
ここまでで、クロムが不足すると糖代謝が悪くなるということを説明しましたが、実際に食欲にはどう関係するのか?という疑問がでると思います。
それに対しての研究が実際に行われており、2008年にAntonらによって行われた研究では、1日に1000μグラムのクロムを摂取した女性は、偽薬群に比べて大幅に空腹感と食事量が減ったそうです。
また、2005年にDochertyらによって行われた研究では、クロムの補給が特に炭水化物を食べたくなる気持ちを抑えることが分かっています。
ですから炭水化物を減らすダイエットを行うときに、どうしてもツラい場合はクロムのサプリメントを摂取することも検討するのがおすすめです。
とはいえ、砂糖などの糖質の摂取を止めてキノコやレバーなどをしっかり食べればクロムの摂取量は増えますから、それで十分となる可能性もあります。まずはサプリに頼るより食事内容の見直しから始めるようにしましょうね。
ちなみにサプリメントとしては次のようなものが売られています。糖尿病の人は飲んでいる方が多いようです。
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【注意】
クロムについて重要なことを一言。
クロム単体や三価クロムには毒性がありませんが、他のクロム(六価クロムや四価クロム)には毒性や発がん性があります。どんなクロムでも良いというわけでありませんので気をつけてください!
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