その1では脂肪が落ちにくい脂肪細胞があるという話をしました。脂肪が落ちにくくなる原因としては
- 血流が悪い
- α受容体が多い
の2つが効いていると考えれています。
今回は血流が悪いということについて考えてみましょう。
エステやマッサージは意味がある!?
血流が悪いとなると真っ先に思い浮かぶのはエステなどのマッサージですね。
僕がダイエットコースに取り組む前の話ですが、ブライダルエステに通っているという患者さんがよく来院されていました。で、その方は毎回太ももに青あざができるぐらいグリグリとマッサージされてたんです(苦笑)
青あざができるということは内部で血管が破れて内出血を起こしているということなので、そうとうの力でグリグリやっていると予想されます。
どういう理論か分かりませんが、グリグリやって脂肪細胞から脂肪を絞り出す・・・なんていう考えをしているとしか思えません。
一般的に脂肪細胞に溜め込まれた脂肪は、身体のエネルギーが不足したときに適切は代謝経路を経て、脂肪酸とグリセロールとして血液中に放出されます。そしてエネルギーとして使われるのはほとんどが脂肪酸です。
もし脂肪細胞が破壊されため込まれた脂肪(脂肪滴)がそのまま血液中に絞り出されることがあったたとしても、脂肪酸という形にならなければエネルギーとしては利用できそうにありません。そもそも血液中にそのような脂肪の塊が流れてたら血管詰まらないのかな??と心配にもなります。
で、何が言いたいかというと、血行をよくするためのマッサージなら良いですが、脂肪を絞りだそうとするようなグリグリマッサージは効果があるどころが危険なのではないかということです。実際、その患者さんの太ももは1年経ってもまったく細くなっていませんでした・・・
運動と食事制限は必須
では、血行をよくするマッサージをすればよいのかというと、それはあくまで補助手段です。マッサージは人にやってもらうものですからエネルギーを全く消費しません。マッサージだけで脂肪が減ることはあり得ないのです。
食事制限と落ちにくい場所のマッサージを組み合わせるなら良い結果が得られる可能性があります。
しかし、マッサージでは毛細血管は発達しません。一方の運動(特に有酸素運動)は全身の毛細血管を発達させますし、血行の促進効果もマッサージよりずっと大きいです。
なので、適切な食事制限+運動(特に有酸素運動)がやはり王道かなと思います。それの補助として落ちにくい場所をよくマッサージしてほぐしておく、というのが血流改善ではベストな方法ではないかと考えています。
もし、ウェイトトレーニングでいくなら軽い負荷で回数を多くするトレーニングになりますね。
こういうトレーニングなら筋肥大することはありませんから、筋肉太り(実際にはそんな肥大する人はよっぽどいませんが)を心配する人にも安心してもらえると思います。
もう一つの原因と考えられるα受容体については次回に!
コメント
この記事へのコメントはありません。