「筋トレすると体が固くなりますよね?」
と、先日整体の患者さんに言われました。
筋肉むきむきの人のことを「鋼のような肉体」と呼んだりしますし、筋トレ後は筋肉が張った感覚もあるので、筋肉をつけると体が固くなるというイメージを持っている人が多いです。
でも、実際はそんなことはありません。筋肉隆々でも軟らかい人はたくさんいます。特にウェイトトレーニングがしっかり出来ている人の方が何もしていない人よりもよっぽど体がやわらかいです。
筋トレ=ストレッチ
ご存じのように筋肉を鍛えるには筋肉を縮める必要があります。縮めるためにはまずは伸びた状態になる必要がありますよね。
さらに筋トレは関節の可動域一杯まで動かすことが基本です。
関節の可動域一杯まで動かすということは、筋トレをすれば自動的にストレッチもついてくるということになります。
特にウェイトトレーニングの場合、ウェイトの重さによって普通にストレッチするよりもさらに引き延ばされることが多々あります。ですから、正しいフォームで筋トレをしている限りはそれが原因で固くなるということはありません。
何も運動しない方が筋肉が萎縮してよっぽど固くなります。
但しやり過ぎはダメ
とはいえ、筋トレは筋肉を疲労させたりダメージを与える運動です。疲労やダメージを与えて回復するときに前よりも強くなる、という生体反応を利用したトレーニングですからね。
ですので疲労はともかくとして、重い負荷をかけた場合は筋繊維の損傷も起こります。
この損傷のレベルが小さい場合は特に問題ありません。しかし損傷が大きすぎた場合、その損傷箇所の筋肉細胞が回復するまでのつなぎとして傷をコラーゲンの繊維で固めてしまいます。そうするとその部分は物理的に固くなってしまいます。
したがって、過剰な負荷をかけすぎるウェイトトレーニングは筋肉を固くする原因になることもあります。何事もやり過ぎは禁物と言うことですね。
柔軟性の鍵は脳が握る!?
物理的な関節や筋肉の固さ以外にもう一つ柔軟性の鍵を握る重要な要素があります。
それが脳・神経系です。
体が固いという人の中には、筋肉の緊張がまったく緩まない人がいます。そういう人に「力を抜いて」と言っても本人に力を入れている自覚がないのでなかなか力が抜けません。
これは神経が筋肉に緩めという指令をうまく伝える事ができない状態です。また緩んだ感覚がわからなくなっているともいえます。
よくいう話なのですが、体が硬いと思い込んでいる人はやっぱり体が硬いです。脳は無意識に筋肉にリミッターを掛けてしまいますからね。整体の施術を受けてリラックスするだけで柔軟性が上がる人もよくいらっしゃいます。
ですので、固さでお悩みの方はまずはリラックスして脱力する練習をすることが大切です。
で、実はそれにも筋トレってオススメなのです。
なぜなら全力で力んだ後は疲れと開放感で誰だって力が抜けますよね。これが脱力の感覚を養うにはちょうど良いのです。
ですので、体が硬いと思っている人ほど積極的に筋トレをして頂きたいなと思います。
ただし、正しい方法で!
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