先日、YouTubeで面白い動画を見つけました。水泳とランニングのどちらがより多くカロリーを消費するかを実際に実験して比べてみた動画です。
この動画をベースにして、水泳とランニング、どちらが痩せやすいか考えて見ましょう。
消費カロリーの測定条件
全部英語でイマイチよく分からない部分もあるのですが、おおよそ次のような条件で測定したようです。
- 心拍数をベースに消費カロリーを計算
- 10分の結果を6倍して1時間の消費カロリーを算出
- ゆっくりペースと速いペースの2通りのデータを取得
- ペースは心拍数(ゾーン)で管理
- 被験者MarkとFraserの2人の男性
心拍トレーニングに詳しくない方にはイメージがわきにくいかもしれませんが、心拍数と運動強度には相関関係があります。そのため、ランニングでも水泳でも同じ運動強度になる心拍数で運動すれば同じ条件(同じ努力量)と考えることができます。
ただし、水泳中に心拍数を確認することは困難なので、本当に水泳とランニングで運動強度を揃えられているのかというと精度に疑問が残ります。
また、消費カロリーも心拍数から算出するのですが、その計算には心拍計のメーカーであるPolarの計算式を使っています。メーカーは多くのデータをつかって精度を高めるようにしていると思いますが、それがどれぐらいの精度かはよくわかりません。
このように不確定要素がとても多いのであくまで参考にしかなりませんが次のような結果になっています。
水泳とランニングの消費カロリーの差
強度 | 水泳(kcal) | ランニング(kcal) |
差(kcal) |
|
---|---|---|---|---|
Mark |
Zone1 |
703 | 732 | 29 |
Fraser | 715 | 758 | 43 | |
Mark | Zone4 かなりキツイ |
910 | 1022 | 112 |
Fraser | 936 | 1095 | 159 |
基本的にランニングの方が消費カロリーが多いです。
一般的に上半身より下半身の方が筋肉量は多いですから、下半身を使う運動の方がより多くの筋肉が動員され消費カロリーが多くなると予想できます。ですのでこの結果も妥当だと考えられます。
とはいえ、ゆっくりペースだと水泳とランニングの差はほとんどありません。測定方法から考えて誤差レベルだと考えられます。
一方、ペースが速くなると差が大きくなります。
実際にやると分かるのですが、最大心拍数はランニングの方が高くなります。そのため同じ運動強度のゾーンでもランニングの方が心拍数が高めになります。さらに水泳は呼吸制限もあるので、そのあたりがこの差の原因では無いかと考えられます。
なにはともあれ、この動画の結果から考えると、ダイエットでよく言われる「ゆっくり長く」というペースなら水泳でもランニングでも差はないようです。キツイペースで運動する場合はランニングの方がやや有利といったところでしょう。
あとは双方のメリットデメリットを考えて選ぶとよいと思います。
ランニングのメリット・デメリット
- 誰でも手軽にできる
- 道具がほとんどいらない
- 場所や時間を自由に選ぶことができる
- 下半身への負担が大きくケガしやすい
- 体重が重い人はさらにケガのリスクが高くなる
- 上半身があまり鍛えられない
水泳のメリット・デメリット
- 上半身を鍛えることができる
- 体重が重くても問題ない
- 全体的にケガのリスクが少ない
- 泳ぐ技術が必要
- 場所・時間の制約が大きい
- コストがかかる
- 下半身はあまり鍛えられない
結局、水泳とランニングどちらがダイエット向きか?
「これからダイエットをするぞ!」という方は体重が重く筋力も弱っている場合が多いので、いきなり走るのはケガのリスクが非常に高くなります。
ですので、泳げるなら水泳がオススメです。それに加えて下半身の筋トレも平行して行いましょう。下半身の筋肉量を増やすことはダイエットにも老後にも重要ですので。
泳げない場合、努力して泳げるようになるのも一つの手ですが、それよりは筋トレを頑張る方が後々のメリットが大きいと思います。
「痩せてマラソンに出たい!」というのでなければ筋トレに集中しましょう。痩せたら走りたいという方も、まずは食事と筋トレである程度体重を落とし筋力をつけてからランニングに取り組むことをオススメします。
ケガをすると一気にモチベーションが下がってしまうので、そのリスクを下げることが第一だと考えて有酸素運動の種目は選びましょう。
この記事を書いておいて何ですが、私はダイエットする時の運動として筋トレを推奨しています。
私はトライアスロンが趣味なぐらい有酸素運動大好き人間ですが、有酸素運動は効率が悪く筋肉の増加もあまり見込めません。太りにくい体づくりという意味では筋トレの優先順位の方が高いです。
ですので「それ自体をやることが好きなら取り入れればよい」というのが私のスタンスです。好きでもないのにダイエット目的でやることはオススメしません。逆に好きなら積極的にやりましょう。運動は継続できて初めて意味があるので楽しめることが第一です。
ただし、筋トレもかならず組み合わせたいです。
- 水泳よりランニングの方が消費カロリーは多いが差は少ない
- 体重があり泳げるなら水泳がオススメ
- 体重があり泳げないならまずは筋トレ
- 有酸素運動は好きならやればよいが、好きでないならやらなくてよい
今回の動画海外のトライアスロンサイトの企画なので実験の精度・信頼性に疑問の余地はありますが傾向としては間違っていないと思います。有酸素運動好きでダイエットに取り入れたいと思っている方は参考にしてみてください。
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