お正月だけでなくダイエット中にも言えることですが、たくさん食べた翌日に体重計に乗ると体重が1〜3kgぐらい急に増えている、といった経験がある方は多いのではないでしょうか?
数字だけを見ると急に何キロも太ったと考えたくなりますが…
安心してください。それは勘違いです。
1〜2日で数キロも脂肪が付くことは生理的にあり得ません。焦ったり絶望してやけにならないようにしてください。
自分が摂った脂肪の量を冷静に考えよう
冷静に考えてほしいのですが、もし体重が脂肪で2kg増えたなら、それと同重量の脂質を食べ物から摂取したということになります。
2kgの脂肪って想像するだけでも食べられるとは思えないですよね。
もし糖質が脂肪に変換されたとしても、脂質は糖質の約倍(2.25倍)のカロリーなので、2kgの脂肪をつけるためには18,000kcal×2.25=40,500kcal必要となります。これを糖質の重量に換算すると約10kgの糖質を摂取する必要があります。
実際はこんなに単純なわけでありませんが、材料としても相当の量を食べなければ脂肪をキロ単位で増やすことはできないということがわかります。
1〜2日程度の不摂生で体重が増えたとしても脂肪の増加はほとんどないと考えて良いでしょう。
糖質も余れば脂質に変換されますが、その変換作業は体にとってあまり効率の良いものではありません。まずは、脂質を優先的に貯め込んで糖質を積極的に消費するような状態になります。
スイスで行われた研究では通常の1.6倍の糖質を摂取しても脂肪の合成は1日で10g以上にはならなかったという結果がでています。
多くの方が思っているほど糖質は簡単に脂質になりません。
体重が増えた理由は水分
ではなぜ体重が増えたのか?
その正体は水分です。
水分量の増加やそれにともなう浮腫は体重だけでなく体型にも影響をあたえます。私たちはその浮腫を脂肪が増えたと勘違いしているわけですね。
水分が増える理由は糖質と塩分です。私たちが美味しいと感じるご馳走には大抵は糖質と塩分が含まれていますが、この2つが体の水分量を増やす原因になるのです。
糖質による水分増のメカニズム
糖質は筋肉や肝臓内にグリコーゲンとして蓄えられるのですが、グリコーゲンを1g保持するために3gの水が必要と言われています。
グリコーゲンは平均的な人では肝臓に100g、筋肉に300g前後(体格・筋肉量の寄って大きく変わる)保存できるので合計で400gになりますが、これを保持するためには1,200gの水分も体に貯め込む必要となるのです。単純計算で1.6kgの体重増になりますね。
それぐらい糖質を体に貯め込むことは体重にインパクを与えます。ただし、これらは脂肪ではありません。筋肉がある人なら筋肉に張りが出てむしろ良いぐらいだと考えてください。
塩分による水分増のメカニズム
体は体内のナトリウム濃度を常に一定に保とうとします。
そのため、塩分をたくさん摂った場合、塩分濃度を薄めるために体内に水を保持しようとするのです。
その影響で塩分を多く摂った翌日は浮腫みやすくり、体重増やサイズアップとして体に表れます。
短期間で増えたからと言って焦らないように!
短期間でキロ単位で体重が増えるとどうしてもショックを受けると思います。特にダイエットを頑張っていた人にとっては心が折れるぐらいのショックかもしれません。
しかし、この記事で書いてきたように、体重増加の原因のほとんどは水分です。お正月が終わり、再びダイエットを意識した生活をすればすぐに元にもどるので、「もうだめだ〜」とやけにならないようにしましょう。
この水分による体重増を太ったと勘違いして「もう、どうでもいいや」となることが一番怖いことです。
ちなみに、何でも水分量だといって誤魔化さないように注意してくださいね。あくまで1〜2日レベルでの急激な体重増の話ですので。
- 急激な体重の増加のほとんどは水分
- 糖質と塩分は体に水をため込みやすくなる
- 急に体重が増えてもやけにならないように!
ダイエットを頑張っている人ほど僅かな体重の増加に神経質になりがちですが、体重は水分量によって大きく変わるのであくまで目安だと考えてください。そう考えると体重計に乗るときのストレスも減ると思いますよ
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