理系ダイエット〜理屈と計算で合理的にダイエット!でも一番大事なことは気合いです(笑)

暑い夏も終わり、これから冬に向けてランニングのシーズンですね。それに合わせてパナソニックが面白い(?)新製品のプレスリリースを発表していました。

ビューティトレーニング 公式サイト

「ビューティトレーニング」(ラン・ウォーク用ウエスト)を発売 | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan

パナソニック株式会社は、ボディの引き締めに関心の高い20~30代女性に向けて、「ハイブリッドトレーニング」と当社独自のセンシング技術を合わせ、効率よくウエストの筋肉を引き締めるEMS※1エクササイズ機器「ビューティトレーニング」(ラン・ウォーク用ウエスト)を9月21日より発売します。

「EMSで筋肉を引き締める」という時点でどうなのよ?と思うのですが、製品説明をよく読んで見るとランニングとEMSを組み合わせる発想に驚きました(悪い意味で・・・)

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走るだけでは腹筋は鍛えられない?

ビューティトレーニングという製品自体は腰に巻くEMSベルトになりますが、特別な仕組みで側腹筋群に刺激を入れながら走ることができるようになるそうです。

これだけきくと「へぇ〜」と思うかもしれませんが、そもそもランニングは体幹を使って走るものなので正しいフォームで走れば自然と腹斜筋も鍛えられるはずです。とはいえそれは走れるひとの話で、まったく運動していなくて体幹が弱っている人や脚だけで走るフォームが染みついている人ではそうはいきません。

根本的な解決法はフォームや走るときの意識を直すことです。そうすれば自然と体幹も鍛えられるし走るのも速くなります。

ただ、それには適切な指導と努力、時間が必要になってきますから大変といえば大変です。このビューティートレーニングがそれをサポートしてくれるようなものなら素敵ですね。

そういう視点からこの製品についてチェックしてみましょう。

確かに筋肥大には効果がある可能性は高い

この製品はどうやら大学の教授との共同開発のようで、プレスリリースでは次のように発表されています。

本製品は、久留米大学医学部 志波直人主任教授を中心とした研究グループが研究を進めてきた「ハイブリッドトレーニング」と当社独自の「センシング技術」を合わせることで、身体のひねり動作を検出し伸びる筋肉に対して負荷(電気刺激)をかけることにより、筋肉を効率的に引き締めます。これにより有酸素運動(ランニング・ウォーキング)をしながらウエストの筋トレを可能にしました。

ハイブリッドトレーニング自体は宇宙飛行士の筋力強化に採用されるべくマジメに研究されている方法のようです。少なくとも単純な筋トレの場合は効果がありそうです↓

宇宙医学実験 Hybrid Training: トップページ

ですが、複雑なランニングという運動ではどうなのでしょうか?

一般的に走るときには胴体がねじられます。

細かいことをいうと、腹(腰椎)部はまあり捻れません。その上にある胸郭の捻れと股関節の内外旋によって大きく捻れているようにみえるだけです。腹が雑巾のように捻られたら中の内臓はたまったものではないですからね。

さて、その捻れる動作のときに骨盤と胸郭(肋骨)をつなぐ内外腹斜筋が頑張ってくれます。ここが”適切な”タイミングで弛緩と緊張をくり返すことでスムーズなランニングフォームとなるわけですね。

プレスリリースを読む限りでは、ビューティトレーニングはランニング中に胴体のねじれにより引き延ばされる内外腹斜筋(=緩んでいる or 適度な力で捻れをコントロールしていると思われる)を強制的に収縮させてねじる動きの抵抗を増やすようです。

そうすることで反対側の腹斜筋(ランニングの場合は恐らく広背筋なども関わっていると思います)の負荷が増え、普通に走るよりも筋トレの効果があるという理屈ですね。EMSによって収縮する筋肉の方もエキセントリック収縮状態なので筋トレの効果がありそうです。

これだけ効くと一石二鳥でよさそうな気がしますね。

自然な動きを妨げて大丈夫か?

先ほど書いたように筋肉は運動中にデタラメの順番で収縮するのではありません。その運動にあった適切なタイミングで連鎖的に収縮していきます(その順番のことをファイアリングシークエンスと呼びます)。

ランニング中に腹斜筋が引き延ばさるのはそれが必要な動きだからです。その動きをEMSで妨げるわけですからファイアリングシークエンスが狂ったり、コンマ何秒とか数ミリのレベルだと思いますが胴体の動き・連動のタイミングが変わる、つまりフォームが乱れる可能性があります。

一般的にはファイアリングシークエンスが狂うと体の連動がおかしくなり、特定の筋肉に負荷をかけたり姿勢が崩れたりといった悪影響がでてしまいます。

また、ランニングではほんの少しタイミングが狂うだけで着地位置が変わり、それが体全体の動きに影響を及ぼしたり特定の筋肉へのストレスになることもあります。そういったことを考えると原因不明の腰痛や膝痛の原因になる可能性を秘めているように思います。

少し悪い面ばかり書きましたが、逆に今まで体幹を使えていなかった人はこの刺激によって体幹を使う走り方に気づくかもしれませんし、フォームの悪いクセが良くなる可能性もゼロとはいえません。
もっとも、筋肉は自分の意志で動かしてこそ動きを学習するものですから、意志とは無関係に動かしても良いフォームが定着するとは思えませんが・・・

ビューティトレーニングはオススメできるか?

いずれにせよビューティトレーニングを使うことは良くも悪くもランニングフォームに影響を及ぼす可能性があります。ただし、それはEMSのパワーが十分にあることが前提です。電池駆動なので実際にはパワーが低くすぎて大した影響はないかもしれません。でも、それなら筋肥大効果もたいしたことないということです。

プレスリリースには筋肥大効果があったと書いてありますが、サンプル人数・対照群の結果などがなくまったく信用できません。2ヶ月間しっかりランニングしたらビューティトレーニングがあってもなくても脂肪も落ちるし筋肉の発達があっても不思議ではないですからね。

そう考えると、これを使う意味があるのか?という話になってしまいますね(苦笑)

発売は9月21日からのようですが、今までの考察から僕は残念ながらオススメする気にはなりません。長期的に使って変なフォームになったり、ケガの原因にならないか心配ですからね。効果も疑問ですし・・・

こういう製品を使うことより、ちゃんとした指導者にランニングを教えてもらって体幹を使えるフォームを身につける方がきっと幸せになると思いますよ。

ちなみに体幹を使った走り方はいろいろ本が出ていますが、下記の本がわかりやすくてオススメです。

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